キーキーと異音が出るようになった洗濯機を自力で修理して復活

Washing Machine

長年使ってきた洗濯機からキーキーと異音が出るようになってしまいました。そろそろ寿命とあきらめかけていたのですが、ダメ元で修理したところうまく復活できたのでその顛末をご紹介します。

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20年間現役の日立製洗濯機

Hitachi NW-7S2

我が家の洗濯機は日立製のNW-7S2というものです。製造年が1997年なので、すでに20年間程使っていることになります。さすがにお湯とりポンプは壊れてしまいましたが、その他の基本機能に不都合なところはありません。

家にある家電の中でも最長寿で、”回りものは日立”というだけあってよくがんばってくれています。最新機種に比べれば、音が大きい、水の使用量が多いといったことはあるかと思いますが、壊れない限りは長く使いたいものです。

ところが最近になって、洗濯中にキーキーと悲鳴のような異音を発するようになってしまいました。すすぎや脱水で洗濯槽の回転が停止しようとしている時に大きな音が響き渡り、すぐにでも壊れてしまいそうにも思えました。

洗濯機の自力修理にトライ

20年も経っているのでそろそろ寿命かとあきらめ、新しい洗濯機の選定にも取りかかっていました。ところが、自力で直してしまう人もいるということをたまたま知り、ダメ元で修理に挑戦してみました。

洗濯機から異音が出る場合、以下のようなことが原因と考えられるようです。

  • パルセーターの下側に異物が入っている
  • 洗濯槽とモーターを結ぶベルト(Vベルト)が緩んだり痛んだりしている
私の場合はパルセーターのチェックなしで解決しましたが、原因は様々なものが考えられるので、可能であれば両方チェックされることをおすすめします。

パルセーターの取り外しは断念

パルセーターというのは洗濯槽の真ん中にある円盤、水をかき回す回転羽です。洗濯槽の中にあってすぐに触ることができるので、まずはこれを取り外そうと試みました。

通常はパルセーターの中心部にあるボルトを回せば、取り外しはそれほど難しくないようでした。ところがこの洗濯機は少し特殊なようで、ボルトがある中心部分が大きなカバーで覆われ、それが外せませんでした。

カバーにはボルトにアクセスするための蓋が付いていたのですが、それが固くて開けられず、無理をすると割ってしまいそうだったので結局は断念しました。

最終的には次の方法で異音は解消したので、パルセーターの下に物が入っていたわけではなさそうでした。ただ開けて中を覗いてみたいという気持ちは未だにあります…

Vベルトのチェックと調整

まずは洗濯機を横倒しに

洗濯機のモーターは、洗濯槽の下側にぶら下がるように取り付けられています。そのモーターからVベルトを通して動力が洗濯槽に伝わる仕組みです。

Vベルトの状況を確認するには、洗濯機を横倒しにして裏側から見る必要があり、すこし大がかりな作業になります。

ちなみに、ダイレクトドライブ方式の洗濯機(最近の機種にはよく使われているようです)ではこのVベルトがありません。ベルトがない分耐久性は良いかも知れませんが、ここでご紹介した方法では修理できないと思われます。

洗濯機に付けられている電源コードやアース、ホース類を取り外し、作業ができる広い場所に移動させて横倒しにします。この時、いろいろな所に溜まって残っていたであろう水が流れ出て来たので、雑巾なども用意しておくと良いでしょう。内部は埃などでとても汚れているので、その掃除のためにも必要ですが。

Vベルトの張り加減を調整

下の写真は横倒しにした洗濯機の内部です。ちょうど洗濯機の底から上を見ている形になります。

洗濯機底部

ベルトが付いている2つのプーリーのうち右側がモーター、左側が洗濯槽です。ベルトの張りを確かめると、わずかですが緩いと感じる状況でした。長い間にベルトが伸びたか、モーターの位置がずれてしまったのかも知れません。

写真右上の赤丸で囲んだ部分はモーターを固定しているボルトです。写真では隠れていますが、モーターの軸に対して反対側(写真下側)にも同じボルトがあります。

2つのボルトを緩めるとモーター全体の位置を左右にずらして調整ができます。そこで、ベルトの緩みがなくなるよう、モーターの位置を洗濯槽から離れる方向(写真では右)にずらして再度固定しました。

モーター取付部拡大

上の写真はずらしたあとに撮影したものです。ボルトの樹脂枠の跡が右側に少し残っているのが分かるかと思いますが、移動量はこの通りほんの少しでした。

わずかな移動ではありましたが、異音の発生はこれで解消しました。

まとめ

この記事を書いている時点で修理から1ヶ月程経ちました。その後異音が発生することなく、順調に動いているので、ひとまず修理は成功したと思われます。

なお、Vベルトの表面にはひび割れもあったので、今後替える必要はありそうです。

ベルトには「M-20.2」という表記があり、これは全長が20.2インチあることを示すようです。ただ市販品にはこのような半端な長さのものはなく、例えば20インチのVベルトを購入して、再度モーターの位置調整をするということになりそうです。

Vベルトはネット通販で簡単に買うことができます。ご参考までにリンクを載せておきます。


最後に、購入候補であった洗濯機の情報もご参考に。

以前はドラム式の洗濯乾燥機が人気でしたが、故障が多いようで、最近は縦型に戻ってきている人も多いようです。私の場合も、壊れず長く使えるものにしたく、付加機能にはこだわらずシンプルな機種を候補としました。

最終的に残ったのは日立と東芝の機種です。ただ東芝の白物家電部門は、昨年中国の家電メーカーである美的集団(マイディア・グループ)に売られてしまったので、要となるモーター部品の信頼性は今後怪しくなるかも知れません。(美的集団が持つサプライチェーンを使って部品の共通化を図る、という報道があり、部品の調達先変更の可能性がありそうなので)