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2種類のロボアドバイザーを同時に開始して約半年が過ぎました。1月末までは順調だった成績も、2月のアメリカ発株安の直撃を受け大きく下がりました。
利用しているロボアドバイザーは、楽ラップ(楽天証券)とウェルスナビ(SBI証券経由)です。利用開始頃の状況は以前の記事でもご紹介していますが、今回は開始から半年後の状況です。
楽ラップ(楽天証券)は100万円、ウェルスナビ(SBI証券経由で契約)は50万円の資金で同日に運用を開始しました。リスク許容度(楽ラップでは積極度)はどちらも上から2番目の4としています。
それぞれに特徴を持つロボアドバイザーですが、市況の悪化には逆らえず、双方とも評価額は下落しました。
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楽ラップ
楽ラップの成績
運用実績: 100万円 → 106万円 (+6.0%)
開始から半年の成績は6%のプラスとなりました。2月初旬の下落後、少しは持ち直してきている状況で、一時は3%後半まで下落していました。
開始以来の手数料は合計 3,882円、その間に再投資された分配金は1,287円でした。
楽ラップの資産推移
2017年8月21日の開始から、2018年1月末までの資産推移を示したものが以下のグラフです。2月の株式下落の前の状況なので、右肩上がりの順調な推移となっており、1月末の評価額は、初期投資額に比べて10%程度の増加していました。
現在の状況は前節の配分金額からも分かるとおり、1月末と比較して、国内株式4.2%減、外国株式4.7%減、国内債券0.4%増、外国債券1.2%減、REIT4.4%減と国内債券以外は大きく下げました。
またREITと外国債券については、初期投資額を割っており、それぞれ-2.4%(1,430円)、外国債券-1.7%(3,350円)となっています。REITでは特に外国が軟調で、7.5%程度下落しています。
しかしながら、全体では初期投資額を一度も割ることなく、評価額も徐々に戻ってきました。
運用実績: 50万円 → 52.9万円 (+5.7%)
ドル建: 4596ドル → 4958ドル (+7.8%)
WealthNaviの成績は円高が進んだため、円建てとドル建てで差がつきました。ドル建てでは1月末時点で12%を超える評価額でしたが、株安の影響は大きく、こちらも大きく下落しています。
前回報告した4ヶ月目の成績は、円建て+10.1%、ドル建て+6.5%でした。ただ、ドル建ての比較では、今回の下落を経ても4ヶ月目と比較するとむしろ増加しています。アメリカ市場の戻りが早く、海外ETFで運用を行っているWealthNaviであるからこその成績と言えるでしょう。
開始以来の分配金は合計4,032円、手数料は合計2,502円でした。通貨別の資産内訳と損益状況が下の図です。
こちらも楽ラップと同じ傾向で、債権と不動産の成績が軟調です。後述しますが、リバランスが今回初めて実行され、全体の資産内訳のバランスは少し変わりました。
ウェルスナビの資産推移
2017年8月開始以来の円建ての資産推移が下のグラフです。
下段のグラフから分かる通り、2月に入って評価額は急降下し、それが少しずつ戻ってきている状況です。そして、こちらもなんとか初期投資額を上回り続けています。
また、グラフでは表示が切れてしまっていますが、2月22日にリバランスが実行されました。
米国株と金のETFが売却され、日欧株、新興国株、不動産が買い増しされています。資産割合の変化は、米国株 37.8%→34.0%、日欧株25.7%→28.4%、新興国株8.8%→9.8%、金10.3%→7.6%、不動産3.0%→6.0%となっています。なかでも不動産の割合は2倍になりました。外国REITは最近下落傾向なので、割安という判断がされたのでしょうかね。
おわりに
2月に入ってからの世界株安で楽ラップ、WealthNaviとも成績がぐんと下がりました。一時は3%程度まで下がったものの、マイナスにはならず、なんとか6%程度までは回復してきました。
とはいうものの、下落当初はすべて解約してしまった方が良いのではないかという思いもよぎりました。「今弱気になって止めてしまっては元も子もない」といった趣旨のメールがWealthNavi CEOから届くなどしたので、結局は静観となりましたが、やはり気にはなりました。
しかしながら、この下落にあっても評価損益がマイナスにはならなかったのは、始めた時期が良かったのか、ロボアドが優秀であったのか、理由はともあれ、ロボアドにお任せして良かったと言える点です。
今回の株安はアメリカの長期金利の急上昇がきっかけといわれています。トランプ減税の影響もあり企業の業績は好調で、FRBは今後の利上げペースを速めるともいわれています。
前回のロボアドのブログにも書きましたが、2018年に世界の株価が下落に転ずるのかどうか、今後第2、第3の下落が起こるのか、長期金利との関連でもみておく必要があるかもしれません。