6689062 / Pixabay
2種類のロボアドバイザーを同時に開始して1年が過ぎました。開始当初の5ヶ月間は順調に推移しましたが、その後大きく下落、その後は小幅な下落と上昇を繰り返しながら推移をしています。
利用しているロボアドバイザーは、楽ラップ(楽天証券)とウェルスナビ(SBI証券経由)です。運用を始めた1年前の状況はこちらの記事で紹介しています。
楽ラップ(楽天証券)は100万円、ウェルスナビ(SBI証券経由で契約)は50万円の資金で同日に運用を開始しました。リスク許容度(楽ラップでは積極度)はどちらも上から2番目の4としています。
それぞれに特徴を持つロボアドバイザーですが、一本調子に上昇をしてきた最初の5ヶ月間とは違い、その後は市況の変化に応じて下落や上昇をしています。とはいえ、初期投資額を大きく下回ることもなく堅調な推移をしています。
コンテンツ
楽ラップ
楽ラップの成績
運用実績: 100万円 → 106.8万円 (+6.8%)
開始から1年の成績は6.8%のプラスとなりました。半年前の6.0%から、わずかではありますが上昇しました。
開始以来の手数料は合計 7,637円、その間に再投資された分配金は1,287円でした。また、7月に銘柄の解約や買付が行われており、これにより11,469円の利益が出ました。
銘柄の解約・買付により外国・国内の株式が減り、その分、国内債券の比率が3%程度増えている状況です。
楽ラップの資産推移
2017年8月21日の開始から、2018年7月末までの資産推移を示したものが上のグラフです。
2月の株式市況の下落をきっかけに軟調な状況が3月まで続き、その後少しずつ戻ってきています。一本調子の回復ではなく、また、1月末の実績である10%台には及びませんが、初期投資額を割ることなく推移しました。
運用実績: 50万円 → 53.9万円 (+7.8%)
ドル建: 4,596ドル → 4,869ドル (+6.0%)
WealthNaviの成績は円安の影響で、円建ての方がよい数字となっています。
どちらの通貨も1月には12%を超える評価額でしたが、楽ラップ同様、2月の株安の影響で大きく下げ、それから徐々に回復してきている状況です。
開始以来の分配金は8,254円、手数料は合計5,347円でした。通貨別の資産内訳と損益状況が下の図です。
新興国株式や米国債券、そして金の実績がマイナスです。これらはすべて、アメリカの長期金利が上昇傾向であることが影響しているようです。
金利が上昇すると逆に債券の価格は下落するため、それで運用をしているETFの評価額も下がってしまう訳です。
また、ドルの金利上昇で新興国から資金が引き上げられてアメリカに還流し、新興国市場の株式が下がる事にもつながるということです。
さらに金の相場はドルの価格と逆相関の関係があるため、金利上昇によるドル高局面では金の価格が下がるそうです。
一つの出来事が複雑に絡み合った結果、経済活動の様々な面に影響を与えている訳ですが、そういった一面がこれらの数字から垣間見えるのも、なかなか面白いところであります。
ウェルスナビの資産推移
2017年8月開始以来の円建ての資産推移が下のグラフです。
2月の株式下落の影響が3月も続き、3月23日にはわずかに初期投資額を下回りました。しかしながらそれ以降は回復基調にあります。
また、8月7日(グラフ右端近くの赤旗)には、総額6,000円程度とわずかですが、日欧株、新興国株、そして金のETFの追加購入がありました。
おわりに
運用開始からの1年を振り返ると、当初の約5ヶ月間はとても調子が良かったものの、それ以降に急激な下落を経験し、一筋縄ではいかないのが世界経済であり、投資なのだと感じました。
とはいえ、徐々に回復をしてきている状況を見ると、一時的な場面で一喜一憂せず、継続が大切であるということも理解できるところです。ロボアド故にほぼお任せで、こちらからはあまり手出しができない所も良い点なのだと思います。
最近は、中国とアメリカの貿易戦争、アメリカの金利上昇、トルコリラの大幅下落など、不安材料が多々あるものの、まだ始めてから1年でもあり、長期視点に立ってもう少しロボアドへのお任せを続けようと考えています。
ただ、下落基調の場面を経験すると、積立投資を始めるのも手かなぁとは思っています。